こんにちわ。
地下鉄吉野町駅近くのカラオケスナック「ミュージックパブキャビーヌ」店長の中島です。
蒲田は常に人生のいたるところに入り込んでくる
そんなことを思わされた。
思えば、学生時代、新卒の印刷会社の時代、パチンコメーカー時代、そして今の歯科業界
必ず俺は蒲田の地にそれぞれの立場で降り立っているのだ。
気が付けば、何かに誘い込まれるように蒲田駅で下車している。
まるで逃れられない運命であるかのように、蒲田はいつも俺を手招きするのだ。
そして今日も、受注した開業日が近い歯科医院で仕事をしに蒲田駅の東口に来ている。
立地的には川崎の隣で神奈川と東京の丁度境目
神奈川県民も東京都民も、江戸時代の参勤交代のように、そこに用事ができることが宿命づけられているのではないか。
そんな気すらしてくる。
インターネットの環境は前回訪問時に作ったので、今日の俺の仕事は実際のPCやプリンターの設置と、問題なく使用できるかを確認する事だった。
そして蒲田に来たからには、以前の誓いを果たす必要がある。
そう、過去の俺との固い誓い
前回来た時には、この生姜焼きの豚肉でポークソテーにしたらどうなってしまうんだろうという甘美な想像にふけっていた。
次はこの分厚いポークステーキをポークソテーにして、ゲームセンターのワニワニパニックのように、ガブリと俺の歯形の刻印ををつけてやろうと。
そんなわけで、ランチ再訪したのは5月9日に訪問時に食した「特大生姜焼き」の「洋食のスズコウ」だ。
生下ろしの生姜をかけた分厚いポークステーキに、生姜の辛さが矛盾したかのような焼き肉のたれのような甘しょっぱいタレとのコラボレーション
美味いなと思ったが、この生姜焼き用のポークステーキをもう一つのメニューであるソテーにしたらどれだけ美味いのだろうかと俺は想像してしまい、その味を願ってしまった。
ポルノグラフティのアゲハ蝶の歌詞ではないが、願ってしまうこと、望むことで世界が表情を変える瞬間があるのかもしれない。
と言っても、そんな大した話ではまったくもってないのだが、なんとなくポークソテーを望んだ事に対してそう言いたかっただけなのだけれども。
そして、俺は席に着くなり、戦勝報告を告げるかのように声を響かせた
特大ポークソテーをライス少なめでと。
ただ注文しただけなんだけれども、大仕事を一つ片づけたかのような、始皇帝みたいな顔しながら、その時が来るのを待っていた。
ライス無しも一瞬頭を掠めたが、これは美味そうだと思う物を食すのに、ここでもライス無しは、目が描かれていないダルマのような気がして、あまりにも完璧さを欠くことになると思い、俺は機会を優先することを選択した。
そして運ばれてくるサラダと、豚汁、小ライス
最後にやってきたのは熱々の鉄板という玉座に座る、ジュージューと唸り声をあげる獣王ポークソテーだった。
ソースはデミグラス系で生姜焼きのタレとはがらっと変わった感じだったが、肉厚の噛み応えが満足感を与えてくれる。
また、脂身と肉とのつなぎ目の部分にソースとライスを絡ませると至福の瞬間。
ぎりぎりランチのラストオーダーまでに滑り込むことができ、守れた誓いに充足させられた俺は今日も良い一日だったと言えるなと思いながら、午後の残仕事をしに訪問先の歯科医院へと向かうことにした。
スズコウのある商店街の雑踏の音色が、ハッピーエンドの映画のエンドロールのような心持にさせられる。
明日は何のランチにしようか、良い一日の連続性の延長線上に良い人生だと言える結果がある。
継続しよう、良い一日の連続を。
そんなことを思わされた。
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